「そう。どうやったらこの局面を打開できるのかとか、有益な事を教えて下さい」

(そりゃズバリ)


「進路変更」


「…………」


「…………」


大きなため息と一緒に白川が窓の外に視線を向けたのが分かった。


そして訪れたのは重苦しい静寂。


(さすがに言い過ぎたか)


人生の岐路に経たされている人間の希望する道が今閉ざされたと思えば、ちょっと罪悪感が沸いてきた。