そんなある日…。 「やべー…」 熱いのに、寒気がする。 完全に風邪をひいてしまった俺は、学校を休んで部屋で寝ていた。 母親は、仕事が休めないらしく過剰な心配をしながらも渋々会社に行った。 まぁ、寝てれば治るし。 メシも母親が作って行ったし。 薬も飲んだし。 だいぶ楽になって眠っていた俺は、チャイムの音で身体を起こした。 「…はい」 フラフラしながら玄関を開けると、 「沙妃…?」 「どーも…」 大好きな人の姿。