「良かったな」






そう言って笑いかけると、羽海は微笑み返した。



「……あのさ、ちなみに…」




チラッと羽海の方を見る。




キョトンとした羽海に、勇気を振り絞った。







「…好きなんだけど。




付き合って、くんない?」







驚いて羽海より背の高い俺を見上げた羽海は、しばらく無言のままで。



その沈黙は、本当にツラい…。






どう、思ってる?



わからない。





いつまで経っても何も言わない羽海に、この気まずい沈黙に。



耐えられなくなった俺は、思い切って口を開いた。






「…羽海?」





「っ……」




うつむいた羽海の表情を見て、ギョッとする。




大きな瞳から涙がこぼれていたから。






え、そんなに嫌だった?


マジでショック…。



それとも、嬉し涙?





可能性は2つに1つだ。