「羽海、でしょ?」





その名前に泣きそうになった海來は、呟いた。





「…みんなが好きになってくれたのは海來で、あたしは海來じゃなくて羽海だから……」





「何言ってんだよ!」






俺は海來の言葉を遮る。



「海來だって羽海だって……お前はお前だよ」