「う……海來!」





羽海と呼ぶか海來と呼ぶか、少し迷った怜夏が駆け寄る。




「えっ……みんな!?」




風に髪をなびかせて振り返った海來に、改めて綺麗だと感じる。




「なん、で……」





「海來ぁ~…」




海來に抱き付いて泣いている怜夏と、驚いた表情の海來。






「全部、聞いたよ」





そう言った絢に、海來は表情を厳しくして怜夏から離れた。