そんなリビングに入れるはずもなくて。
リビングの隣のキッチンにある冷蔵庫には行けなくて、たった今降りてきた階段を上る。
ベッドにトン、と倒れ込む。
悲しいはずなのに、何故か涙は出なかった。
これで晴斗達を避ける必要もなく、会わなくなるわけだから少し安心してる自分もいた。
「……疲れた」
今日はいろいろありすぎて、頭がついていかない。
睡魔に襲われて、手放しそうな意識の中で願った。
次に目を覚ましたら、今までのことが全て夢だった、って事になってほしい。
これは長い、長い悪夢だよって。
誰か言ってくれないでしょうか。