【黒崎怜夏side】





海來とは、何となく距離ができてしまった。



話しかけても、どこかよそよそしい。



そうして開いていってしまった距離は、今では挨拶しかしないくらいで…。




あたしは、海來の力になりたいのに。




あたしは、海來の親友のつもりだったのに。




海來の過去に何があったのか、あたしは知らないけど。



海來の記憶の事で、何かあったんじゃないかって。



ただ、あたし達が嫌いになっただけならまだいい。



海來まで傷ついているのなら。




それなら、あたし達も一緒に泣きたいって思ってる。