次の日、学校に行く気になれなくておばさんに「頭が痛い」と言った。


おばさんも、あたしの仮病に気付きながらも学校に欠席の連絡を入れてくれた。




怜夏からの《大丈夫?》ってメール。




《うん、平気》



とだけ返して携帯の電源を落とした。




「はぁ…」




あ、そういえば。


怜夏に、あたしの記憶のこと皆には言わないでって言っておかなきゃ。




バレたら、困るから。




もう会わないとしても、


晴斗に“嘘つき”なんて思われたくない。




それに、あたしが離れたわけも


わかってしまうかもしれないから。