「ん、また明日な」 「…バイバイ」 “また明日”とは返せなかった。 これが本当に最後の “バイバイ”だから。 自転車をこぐ晴斗の後ろ姿は、みるみるうちに遠ざかって闇に紛れた。 晴斗が消えた暗闇を見つめながら、もう一度。 「……バイバイ…」 って呟いた。 その瞬間、堪えていた涙が溢れた。 好きでした。 本当に、大好きでした。 きっとこれからもずっと…… あなた以外、好きにならないでしょう。