晴斗、晴斗…。



会いたい……。





今すぐ会いたいよ。



いつもの笑顔が見たいよ。




海來、って読んでほしいよ。





「っ…ヒック……ふ…ぇ……」





この家を出たら、あたしは行くところがないんだよ。



誰も記憶喪失の遠い親戚を預かりたいなんて思わないでしょう?





だけど、あたし、晴斗がいなかったから……。




きっともう、笑えないと思うんだよ。





どうすればいいのか、わからない。



晴斗と記憶はどんな関係があるの?




あたし……何で記憶がないんだろう。