「この家にいたいのなら会うのをやめなさい!」
その言葉に、本気なんだと確信した。
しばらく言葉を発せなくて…。
時計が時刻を刻む音だけが部屋に響く。
いつの間にか6時を過ぎていたみたいで。
マナーモードにしていた携帯のバイブが着信を知らせた。
それが晴斗からの電話だという事は想像がついたけど、携帯を手に取る事すら出来なかった。
「どうして……どうして会っちゃいけないんですか!?」
「……」
何も言わないおばさんに問い詰める。
「あたしの記憶に……関係あるんですね」
無言の肯定。
やっぱり晴斗はあたしの幼なじみなんだ。
夢に出てくる男の子は晴斗なんだ。
「おばさん、あたし……。記憶の事、知りたいです」
「ダメよ…!」
今まで黙っていたおばさんが大声を出した。