「う…ん…」
驚いた顔をする海來。
「ちょっと、海來!この人誰!?」
海來の隣にいる女の子の質問に、
「あ~、えっと…知り合いかも」
「かも!?」
そんな2人の会話に、思わず笑ってしまう。
…わからない。
君は本当に海來?
いや、霜月海來って名前なんだから海來なんだろう。
だけど、何かが違う。
どこかが俺の記憶の海來と重なるのに、
どこかが違う。
「あー…」
意味わかんね。
俺が一番わからない。
海來は海來なんだよな。
違うはず無い。
そりゃ最後に会ってから何年も経ってたら、どこか違うのは当たり前か。
誰だって変わるよな。
でも俺の事、少しも覚えてないのは不自然じゃないか?