またあの公園に行けば、
君に会えるだろうか。
「あ…海來!今帰り?」
公園で、今日もサッカーボールを蹴っていた。
海來の事は、好きとかいうんじゃない。
あんな小さい頃の、狭い町での初恋は本当に恋だったのかすら曖昧で。
知り合いの女の子が海來くらいしかいなかったから、恋だと思ったのかもしれないし。
海來の事を思い出にし始めた頃から、恋だったと思いこんでいるだけかもしれなくて。
それ以来恋をしていない俺は、未だ本当の恋を知らないのかもしれない。
だけど海來に会いたかった。
これから俺達はもっと、近付いていける気がする。
そのためには俺から歩み寄らないと始まらない。
そんな気がして……。