「やっぱ海來だよな!俺の事忘れちゃった?」 俺より拳2つ分くらい小さい海來の顔を覗き込む。 「忘れたもなにも…知らないですから」 少しだけ焦ったように言い放った海來は、くるりと背を向けて走って行ってしまった。 「海來!……海來っ!」 いくら呼び止めても、彼女は振り返ってもくれない。 海來、海來…。 やっと、また会えたのに……。