「いっ…たぁ……」
頭を抑えてしゃがみ込む女の子に、慌てて駆け寄る。
「ごめん!……大丈夫!?」
「ホント大丈……って、海來!?」
俺の声に顔を上げた涙目の彼女に、時間が止まった気がした。
透き通るような白い肌も。
すこしキツそうだけど温かくもある瞳も。
整いすぎたような顔立ちの中に、微かに残る昔の記憶。
ずっと、ずっと会いたくて。
でも居場所すらわからなくて。
もう思い出として心にしまい込んだ。
初恋の、キミがいた。
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