苦しくて、どうしようもなく胸が痛くて。




光をなくした俺は暗闇の中だった。




中学生だった俺には、背負った悲しみは大きすぎて。



少しでも気を抜いたら、押しつぶされてしまいそうで。




『助けて』




って、いつだって叫んでた。




ひとりで泣くと、止まらなくなる。



ひとりでいると、虚しくなる。




本当は誰かに、助けてほしかった。





「いつか会わせてよ、“綾ちゃん”に」




「絶対惚れんなよ?」





止まった時間が回り始めるには、まだ時間がかかるかもしれないけど。




やっと今、動き始める時に向けて……。




歩き始めた気がするんだ。


空は真っ青だけど、今日は虚しくはならなかった。