「待ちたまえ、瀬那くん、悠斗!」

咄嗟に俺、今正に走り出そうとしている二人を引き留めた。



純太の言う通りだ。

片や愛しの女子とヤりまくり、片や寂しく夜な夜な自分で自分を慰めている。我が右手が恋人って……。


こんなの不公平だ、不公平過ぎる。



「あ?」

瀬那くんが振り向きざまに凄んできた、怖い。


「ままま、取り敢えず聞いてやろーよ、な?」

リア充男子代表、照哉の余裕な態度がムカつくけど、まぁ二人を言い聞かせられるのは彼ぐらいだから、目をつぶることにする。