「謝れ」


優夜の顔から完全に笑顔が消えた。



「……っすみませんでした!」



私に深々と頭を下げると
男は逃げるように去って行った。



「お騒がせしてすみません。引き続き楽しんで下さい」


優夜の明るい声が響くと
止まっていた周囲の足が動きだした。


「優くん…やりすぎ」


「うん。ごめんね」



いつの間にか、また笑顔に戻ってる。


驚きながらも、普通に接するユリを横に私は未だ動けないでいた。



「姫乃?」


ユリの声が遠い気がする。


「あ〜…ユリちゃん、ちょっと姫乃借りていい?」


「いいけど、すぐだよ?後で休憩あるんだから」


「ごめんね!ありがと」



私の手を引いて優夜が歩き出した。