傷ついてる時点で
私は既に期待してる…


「お昼は?」

「食った」


テレビから視線を動かさない陸。

冷たいその言葉を聞いて
初めて機嫌が悪いと感じた。


彼女と何かあったんだ……


それ以上声をかけることができなくて
私は仕方なく寝室へと逃げた。

力なくベットに倒れこめば
ドッと体が重くなる。

陸が気まぐれなのは、今に始まったことじゃない。



“傷つくよ”


優夜の言葉が脳に嫌に響く。


今更、遅いの……
もう戻れない所まできてしまったんだ。


“そんな関係いつまで続ける気?”


やめれるものなら、やめたい……

止めてくれるなら
誰か止めてよ……


いけないことだと分かってるのに
私はただ陸が好きなだけなのにーー……