仕方無い、諭吉の為。
明日直前に着るよりかはちょっとでも抵抗は無くしておきたい。
「いいー?」
「まだだよ!着替え始めたばっかりだって!」
「おっそいわねー!
ちゃっちゃときがえちゃいなさいよ!」
ちゃっちゃと早く着替えられるのも何か嫌だろ。あらやだ、女装趣味でもあるのかしら?だ。
しかし、ブラウスとか
ブレザーといった上半身はいいのだが問題は
下半身、スカート…。
「スカート、穿かないとダメ?」
「ダメ」
即答か、だよな…。
意を決してスカートを
穿く。
何か…スースーして何も穿いてないみたいで凄く恥ずかしい。
もう、パンツ一丁の方がだいぶマシだ。
「終わったー?」
「い、一応は…」
姉は待ちくたびれた様に振り返った。
「あ…らら、うん…凄くにあ…似合って、ぶふ…似合ってるわ」
姉は顔をヒクヒクさせながら言う。
明らかに笑いを我慢しているじゃないか…。
「…でも、アンタ」
頭からつま先まで見ると姉の顔が徐々に冷め始めてゆく。
「すね毛は勿論だけど
脇毛も剃りなさいよね」