恐らく、ここより偏差値は上であろう学校の推薦を蹴ってまで姉と同じ
学校を選ぶとは、人生の分岐点といっても過言ではない進学の決断を曲げてしまう程、由衣さんにとって姉の存在は大きいのだろうか。
人生の分岐点とゆう点ではだいぶ俺も姉によって左右されてるけれど…、勿論、悪い方向に進んでしまっているが。
「おっはよー!
昨日はごめんね!
カラオケ行けなくって
ホントは行きたかったんだけどさ、前にさ門限
超えて帰宅したもんだから親がうるさくってー!そういえば、この前の
テストどうだった?
私、最悪…、でも由衣とか里緒菜は頭良いし。
今度、勉強見てくれないかな?
これ以上、成績落ちたら親に何て言われるか」
教室に入った途端、駆け寄ってきては彼女の大きな口から放たれる言葉の嵐に圧倒される。
誰だ…?しかし反応しないと怪しまれる…。
「おはよう、祐実」
困り果てている俺を見て由衣さんが援護する。
さりげなく彼女の名前も知れるナイスアシスト
本当に助かる。