無事カミソリも負けも
無く、部屋に戻ると
ベッドの上には姉の制服が置かれている。
手に取り溜め息をつく。「ちゃんと着たら部屋に来るのよ」
ドアの隙間から顔を覗かせ溜め息をついた健人に不安を感じたのか、念を押す。
「ちゃんと着ます!」
ドアを閉め、もう一度
溜め息をついた。
着ないで済むならどんなに楽な事か…。
昨日着た時と明らかに
違う部分が1つ。
スカート穿いた時に覗いた脚が意外な位に綺麗だって事実。
ちょっとドキッとしてしまった自分に恥じらいを感じる、俺、アホか。
でもスースーする風通しの良さは慣れないな。
下半身から風邪ひいたりしないのだろうか?
姉の部屋をノックし
「どうぞ入んな」と了承を得てから部屋に足を
踏み入れる。
突然、黒い物体を投げつけられる、「オウッ!」一瞬何かと思い驚きながら投げ捨てる。
「なにビビってんのよ
ウィッグよ、それ付けてロングヘアーにしないとバレバレでしょ」
まあ、確かに、姉は髪を伸ばし続けているし。
切ってもほんの数センチ数ミリ単位。