もう、終わりにしよう。


言いたいこと一つ言えない。



「…飽きたの。だから、他の男探すから。」



動揺を隠せずにいる朔弥。

私は、"好き"と言って嫌われて別れたくはない。

お願いだから、嫌いにならないで…。


そんなの嫌だから
私は精一杯強がる。



「会うのはこれで最後。じゃ、バイバイ…。」


「え、ちょっと待てって!」


朔弥は私の腕を掴んだ。



「…っ離して!」



掴まれた手を思いきり振り払った。

強くは掴まれていなかったみたい。


朔弥の手を簡単に振り払うことができた。