その日の放課後――…


「私は帰るけど、ちゃんと永井先生の所に行くんだよ!」


渚は帰り際、念を押す。

渚と教室で別れた私。

ドキドキしながら、理科準備室へ。

そして、理科準備室の扉の前で大きなため息を吐く。


はぁ……

緊張するなぁ。

でも、ここで帰ったら、明日、渚に怒られるだろうな。

それに、さすがにこの成績だと、3年になった時、進路ヤバくなってくるだろう。

それ以前に、私、3年生になれるのか!?

そう、だから私は先生目的で来た訳じゃない!

成績を上げるために来たんだ!