「なぁ、未来。学校で、とまでは言わないからさ。こんな風に二人きりの時は名前で呼んで欲しい」


そう言いながら、永井先生は優しい表情で、私を見つめる。


「うん、頑張る……」


永井先生に名前で呼ばれると、特別な感じがして嬉しい。

だから、私も名前で呼ぶ努力をしよう。


「なぁ、未来……」


永井先生は、私を見つめたまま甘く低い声で囁く。

そして、次第に永井先生の顔が近付いてきて……

私は目を閉じる。

すると、永井先生の唇が私の唇に触れる。

そして、すぐ離れる。

いつもは触れるだけの軽いキスで終わるのだけど。

今日は、離れたかと思うと、また引き寄せられ唇が触れる。

いつもより甘い大人のキス。

それは次第に深いものへと変わっていく。