「未来、こっち向いて?」


私の両脇の辺りを支え、一度立たせる。

そして、くるっと永井先生の方に向け


「座って」


じっと私を見つめる。

私は永井先生に見つめられ、恥ずかしくなり永井先生の視線から目を逸らす。

すると、永井先生は私の腕を引っ張り、座っている自分の足を跨ぐように座らせる。

私は俯いたままでいると


「なぁ、未来。なんで謝ったの?」


永井先生は私の顔を覗き込む。


「だって、私……。ワガママだから……」

「何が?」


私が黙ったままでいると


「未来……。何でも思っている事を言って?」


永井先生は優しくそう言う。