「いや、俺これから用事あるし。」
「平日の部活後の時間帯に何があるって言うんですか!!」
俺は、1人にされちゃ困ると、先輩につっかかった。
すると、何故か先輩は、顔を少し赤くして前髪をいじった。
「その…俺、これからの時間帯忙しいんだよねー。…ほら塾あるから!!」
「先輩、塾行ってませんよね。」
「…そーですね…」
明らかに挙動不審な先輩を見て、俺は1つの考えが浮かんだ。
「先輩、彼女と約束してるんですねー?」
「ちっげーよばーか!!彼女なんかいねーよ!単に俺が好きなだけだっつー…」
ばっと口元を抑える先輩に、俺はにやにやしながら言った。
「じゃあしょうがないですよね…行って来てください。」
「い…言われなくても行くしっ!!」
先輩は、かぁぁっと顔を真っ赤にして言った。
先輩でもあんな顔するんだなぁ…。
好きすぎでしょ…その人のこと…。