安藤くんはよく笑う。
その笑顔を見ていると、昔はかわいいとしか思ってなかったけど、最近はちょっと嬉しくなる。
私といて、楽しいと思ってくれてるんだなって。
でも、なんか変なんだよね…私。
「どうかしましたか?」
ずっと顔を見てたかもしれない。
安藤くんにそう言われて、慌てて「なんでもないよ」と言った。
―私…もしかしたら、いや、絶対そう。
ある日、安藤くんの隣を歩きながら、確信した。
私、安藤くんのこと…好きだと思う。
「先輩?もう、どうしたんですかー。最近よくぼーっと…」
「安藤くん。」
ちょっと、緊張するけど…。