服部『相変わらず兄ちゃんは
真面目やなぁ!』


笹木『...はい(笑)』


またそう答えると
服部さんはガハガハ笑った。


服部「変わらんなぁ...
また昔を思い出したわ。

...あっ。兄ちゃんら町みてきたんか?」


笹木『はい。町長の谷田さんに
途中で車で拾ってもらって』


服部「ほうかぁ...」


服部さんの顔が少し曇った


服部「この町随分変わってしまったやろ」

そういうと
服部さんは町の方を見つめた。


服部「地震のあの日な、
津波がなにもかも飲み込んでいった。
町も人も心も。
温かい町だったのに...今はこんなんや」