季節は 冬。
雪が少し降りながら.冷たい空気が吹いていた。
弥上 ユメ(やがみ ゆめ)
来年には高二になる高校一年生。
キーンコーンカーンコーン..
放課後のチャイムが鳴り、クラスの皆が一斉に教室から飛び出していった。
「ユメ!帰ろー!」
無邪気に声を掛けてきてくれたのは親友のアキ。
中学校時代からの友達で高校に入って仲良くなった。
「ごめん。今日委員の仕事あるから先帰ってて!」
手を合わせて謝る。
「えー!ユメはほんっと真面目だね!じゃあ頑張れ!」
一瞬、わざとらしくほっぺたを膨らましたアキが可愛かった
「じゃあね!」
「うん。またね!」
この時少しでも時間がずれてたら…
あなたには出会えてなかったよね。
こんなにも気持ちが大きくなるなんて、
こんなにも愛しくなるなんて
この頃の私には全く分からなかったよ