「俺は《スペードのJ》……あとこの子が《ハートの10》で、この人が《クラブの2》」

その簡潔な俺の答えに、男はうんうんと頷き、それから静かに俺達を見回した。

「まぁ、自己紹介はそこまでにして……さぁ~て、何して遊ぼうかなぁ~」

そう言って男は、下卑た笑みを浮かべて、舐めるように二人を眺める。

……この男がこれから何をする気なのか。

最低最悪な事に、そんな事はすぐに理解出来た。

それを心底軽蔑するように男を睨み付けると、男はケラケラと可笑しそうに笑った。