「……押すぞ」 その俺の問いに二人が頷いて返し、少し緊張したままそっとボタンへと指を伸ばす。 その瞬間だった。 急に左手の薬指に嵌められた指輪が、キラリと光った気がした。 それに呼ばれる様にボタンへと伸ばしていた指を止め、茫然と指輪を見つめる。