「なーにしてんのー」


「…」


ひとりだった空間に自分以外の声が聞こえる。


否、ひとりだと思っていたのは自分だけで周りは常に流れている。


「思う」ではなく「思い込む」ことにしていたのに。


誰も、何もない場所でただ沈んでいきたかった。


ただ、ただ――底なしの闇に浸っていたかったのに。