「なんかさぁ、すっごい可愛い子が転校してきたな。」





「単純だしな。ってかさ、女みたいじゃなかった?」





思い出しながら言って、「まあ、女なわけないけどさ」と付け足す。





「でもさ、」





二人の先輩は笑いながら言いあう。





「あんな嘘言ってよかったの?」





「まぁ、ダメだろうなぁ。でもさ、あの子の運がよければ大丈夫なんじゃない?」





「お前、ほんとに適当だよな」





呆れて言いつつもクスクスと笑っている。





そして二人は同時に言った。





「「あっちにあるのは不良の溜まり場だけだけどな」」





双子の先輩はまた笑いながら、建物の中に入っていった。





もちろん、ボクはそんなことを言われていたとは知らずに先輩の言っていた場所に向かった。





そう、"不良の溜まり場"と呼ばれる場所に……