ここでOKしたらきっと最高に幸せになれる。

もう親から「別れなさい」や「兄弟」なんて聞かなくてすむ。

けど、告白するのが遅かった。

祐くんは瑛にすごく似ている。

出会ったばっかりだけど私にはわかる。

瑛に似ているけど

似ているだけじゃ駄目。

私は瑛本人が今でも好き。

真希はそってゆっくり祐介の手を放した。


「ごめん、祐くん。祐くんの気持ちはすごく嬉しい。私も、出会ったばかりだけど祐くんのこと好きだよ」

「じゃぁ、どうして?」

「祐くんが、瑛に似ていて…」

「なら、瑛センパイの替わりでいいから!」

「駄目なの。それじゃぁ私の不満をあなたで無くそうとしているだけになるから」

「それでもいい、だから!」


真希は首を横に振って、


「もしかしたら、祐くんを傷つけてしまうかもしれないから。その時、悲しむのは祐くんもだし、私も、悲しくなるの」

「センパ…イ」


祐介の目から涙が出ている。

そりゃぁ、好きな人に告白して振られたんだから泣きたくなるのも当然だよね。