急にキスの雨が止んで、
大輔の両手に私の頬が包まれる。
「…ハァ…っごめ…っん…大輔…
すずって…呼んでいーのは…」
ポタッ…。
「え?大輔…?」
「…ちょ…見んな…」
大輔泣いてるの…?
「すず…さっきの言葉の続ききっと…
俺にとってすげえ…悲しい言葉だと思う…」
「うん…」
「やっぱり今は聞きたくない…
その代わり的場にもうすずって
呼ぶななんて言わないから…すずって呼ばせて…
またいつか同じ質問するから、その時は絶対、
すずって呼んでいーやつ俺って言わせ…」
ちゅ。
「は?…え?…すず?」
私が大輔を好きになるだけで、
爽も美花も大輔も笑顔になれるの。
「泣かないで…大輔でいっぱいにして…
爽の事…忘れさせて…下さい」
だからこれでいいの。
これが大輔に対する、最初で最後のお願い。