「じゃあ…。」


「うん、おやすみ。」


“ガチャン”


頭をポリポリ掻きながら、少し後悔しているかのような表情を浮かべて、仁は部屋へ入って行った。



前までは隣りにあいつがいる事が憂鬱で、考えただけで拒絶反応を起こしてた。


朝会いたくなくて時間をずらしたりしていたのに。


気付いたらあいつの不器用な言葉で励まされていたり……


あいつの歌に元気づけられていたり……


無愛想だけどあいつの横にいる事が居心地よくて……。


どうしてかな。


さっきまで横にいたのに、


なんか急に寂しくなった。


お風呂上がりに携帯を見るとメールが入っていた。


送信者は晶子だった。


《次の日曜日空いてる?遊園地行かない??》


晶子は私を心配して、励まそうと色々と気遣ってくれる。


すかさず、返信――


《空いてるよ~遊園地行く行く!》


“チロリロリン…”


『じゃーダブルデート成立って事で!!晃が仁さんも誘ったから!楽しみにしてるね♪』



え!?