フゥー…



「あっどうぞ!狭いけど…って知ってるか。ははっ」


ん…?



あれ!?



「っていうか、なんでココわかったの!?まだ言ってなかったよね?」



若菜ちゃんは力無くソファーにへたばり答える。




「桜井君に聞いたんです。……ここだって知ってびっくりしましたよ。」



あっ…そうなんだ。



あ…じゃー全部聞いてるよね。



「あっコーヒー入れるね!」



ちらちらと若菜ちゃんを気にしつつキッチンに立ちコーヒーを入れる。



「あっねぇ、もしかしてずーっと待ってたの?」



コーヒーを差し出しながら元気のない若菜ちゃんに聞いた。



「そんな事いいんです。」


姿勢を正した若菜ちゃんはまた私に頭を下げた。



「本当にすいませんでした。…私、あの時気が動転してて後で考えたらすごいひどい事言ったなって……」


若菜ちゃん…



「ううん、言ってもらってよかった。」



「へっ?」



「なんかねー、アレ結構喝入ったから!」



「先輩…」



「それにね、若菜ちゃんの言葉のおかげで考えが変わったの。……このままでいいわけないって…もっと気持ちに正直になろうって……そう思ったの。」




「…じゃー先輩、」




「仁とも会ったんだ。例の記事の事心配して来てくれて……」



「ジンが?」



「それで、確信したよ。」


「…え?」




「私には、仁しかいないって。」



あぁ、もう何度も泣いたのに……



この言葉を口にすると
なんでウルウル来ちゃうんだろう……。