新入社員の野口正樹ノグチマサキは他の新入社員と共に上司のあとをついて歩いた

上司は確かこの前小さな支社からきた太ったハゲだ

まだまるで社会に関して疎い自分にまだ全然本社の重役さえ知らない上司…


不安だ



そんなことを考えていると前から凄まじいオーラのある美形が歩いてきた

見たところ若いし…新入社員の一人か?


正樹はそんなことを考えていたがすぐにはっとする

この会社では上司に遭遇したとき、かならず下の者が道を譲りあいさつをするのが暗黙のルールだ


なのに美形さんはハゲ上司に気付いていない

何かの資料を見ながら早足で歩いているのだ