「もういいわ!
あんたたちに用なんかないわよ!
勝手に仲良くしてなさい!」
島田先輩は、そう言って帰っていった。
「おいユカ!
...お前ら仲良くしろよな。」
ヒロという男はそう言って、島田先輩を追いかけていった。
「姫佳、大丈夫か?」
先パイは、手足に縛られていた紐をほどきながら言った。
「はい、大丈夫です。
先パイこそ...こんなに怪我して...。
ごめんなさい。あたしのせいで。」
あまりの恐怖からか、あたしの体は小刻みに震えていた。
「お前のせいじゃないよ。俺のせいだ...。」
先パイはそう言いながら、あたしの震えを止めるように優しく抱きしめてくれた。
「怖い思いさせたな...ごめん。
これからは俺がお前を守るから。」
「...はい。」
先パイ、素直に嬉しかったよ。
”俺が守る”って言ってくれて。