確かに、俺からしたら辛いこと。 好きな女が、彼氏とヨリを戻したんだから。 「せっかくのチャンスだったのにね。 陽太先輩から、奪い取る。」 確かに、チャンスだった。 いくらでも、奪うことは出来た。 でも、そうしなかった。 いつだって、姫佳の気持ちはあいつに向いていたから。 そんなことをしたら、むなしくなるだけだ。 俺は、後悔なんかしてないよ。