それからというもの。
いつだって、俺は姫佳と過ごすようになった。
付きまとってくる女たちを、すべて切り捨てて。
俺は、姫佳だけと過ごした。
夏休みも、1週間に3、4回は会っていた。
夏祭りも一緒に行った。
俺は嬉しかった。
こんな風に、姫佳と一緒に居られることが。
でも、あの日以来。
姫佳は笑わなくなった。
みんなの前では、平然を装ってる。
でもそれは、完全な作り笑い。
他の奴らは気づいていないかも知れないけど、俺は気づいていた。
あいつと別れた日から、姫佳は心から笑うことが出来なくなっていたんだ。