6時を回った頃。

「じゃぁ、そろそろ帰りますね!
お兄ちゃんのご飯、作らないといけないんで!
また来ます!」

「そっか。じゃぁ、またね!」

「はい!」

あたしは、ROSEを出て家へと歩き出した。

「姫佳!」

先パイの声がした。

後ろを振り向くと、学校帰りの先パイがいた。

「先パイ!!どうしてここに?」

「姫佳に会いたくて!
帰ろうとしたら、ROSEから出てくるのが見えてさ!」

「先パイ...。」

先パイは、あたしをギュッと抱きしめた。