こんなんじゃ、姫佳の気持ちは、
あの崎田晴って奴のところに行ってしまう...。
姫佳の気持ちを、繋ぎとめておきたい...。
でも、今の俺には何も出来ない...。
『______別れましょう』
そう言ったときの、あの姫佳の瞳。
どこか、寂しげで。
どこか、辛そうで。
その瞳の奥の奥で、必死に涙を堪えてた。
そのことに気づきながらも、俺は何もしてやれなかった。
もう戻ることは、出来ないんだろうか...。
もう1度、戻ることが出来るなら...
もう1度、あの笑顔が見られるなら...
なんだって出来る。
でも、何をしたって戻れない...。
もう終わったんだ...
何もかも全部。
終わったんだよ...。