「大丈夫か?」 「えっ、あ、はい。大丈夫です。 ありがとうございました。」 「これからは気をつけなよ。じゃぁ。」 そう言うと、その人は行ってしまった。 正直、あたしは男が苦手だ。 男なんてみんな最低なのだから。 でも、今の人にはあまり恐怖心を抱かなかった。 助けてくれたからかもしれないけど。 このときは、気づきもしなかった。 これがあたしの運命を大きく変える出会いだということを。