「”宣戦布告”ですか。」
「まぁ、そういうことね。」
わざわざ言いにくるなっつーの!!!
「じゃぁ、私はこれで。」
それだけ言うと、沢口麻綾は帰っていった。
何よ、あの女!!!
いちいち宣戦布告なんかしにくるなっつーの!!!
ムカつくっ!!!
「お前の負けだな。」
「はっ?何よ!!」
あたしたちの会話を、目の前で聞いていた晴くんが言った。
「顔もスタイルもあいつのが良い。
彼氏との距離も、今はお前よりもあの女のが近い。
つまり、総合的にお前の負け。」
「うるさいなぁっ!」
でも確かに、晴くんの言ってることは正しい。
だからこそ、何も言い返せない...。
もうこの時には、あたしの不安は大きくなっていた...。