次の日、あたしは約束の店に行った。

「姫チャン!こっちこっち!」

「あっ、うん。」

もう奈乃チャンは来ていた。

「何飲む?」

あたしは早く話を聞きたくて、本題へと話を振った。

「奈乃チャン。話って...何?」

「陽太のことだよ。でもびっくり!
まさか、姫チャンの彼氏が陽太だったなんてね!」

「...うん。」

奈乃チャンは、いつになく明るい声で言った。

それが逆に、裏に何かがあることを物語っていた。

「でね、陽太と別れてほしいの。」

はい?!

「えっ!?」

「あたしは、今でも陽太が好きなの。
あの時、陽太と別れたことずっと後悔してる。
だから、陽太と別れて。
陽太をあたしに返してよ!」

奈乃チャンの目は、本気だった。

だけど、あたしだって負けるわけにはいかないんだ。