「先パイ...!」

あたしは、先パイに抱きついた。

先パイは、優しく抱きしめてくれた。

「俺には、お前だけだから。」

先パイは優しくそう言った。

その言葉を信じよう...。

そう思った。

その夜、奈乃チャンから電話がかかってきた。

少し戸惑いながらも、電話に出た。

「...はい。」

<あっ、姫チャン?
明日さ、時間ある?
話したいんだけど。>

「うん。いいよ。」

<なら、10時にいつもの店ね!>

「わかった。」

<じゃぁ、おやすみ~>

奈乃チャンと会うことが、話を聞くことが、少し怖い気もした。

でも、ちゃんと向き合わなくちゃいけないんだ!

あたしは気合を入れた。