一つのカップにアイスが二つ。

同じスプーンで交互に食べる私たちは、周りから見てもカップルに見えるはず。



実はこんなデートに憧れていたり。

だからこそ、今こうしていられることが幸せだったり。






アイス屋の外にあるベンチに座りながら、聡ちゃんにあーんとかやってみる。

こんなことをするのは初めてだったから、聡ちゃんが食べてくれるか不安になったりする。



でも聡ちゃんは、いつも通りスプーンにのっているアイスを食べてくれた。




「うまい。やっぱり暑い日はアイスだよな。」


「うん。」



そんな当たり前のようにある話も楽しくて、アイスを食べ終わればごみを片付けて、また聡ちゃんの腕を引っ張った。



「次行こう?」


「あぁ。」


今度は手を繋ぐのはやめて、腕を組みながら歩いた_。