「な……くはないけど」
「けど?」
「俺、結婚してるし」
「都合いいときだけ受け入れちゃってまー、そんなの関係ねーよ」
「大アリだろ」
俺とオルビスの言い合いを聞いて、クリュっちが「とにかく」と口を開く。
「帰ったら言え」
命令口調ッ!
「え、だって俺認めてないし、急にそんなん…。
てかクリュっちはどういう立場でもの言ってんだよ。自分が好きなセルに告白しろとか」
今日の配達はなんか違うなぁ。
激しく鬱陶しい湿気のせいかな。
「俺はセルとどうにかなりたいわけじゃない。大切なのは気持ちを伝えることだってあの子も言ってた」
誰だー…。
あの子、謎!!
「でもさ、」
「男だろ」